生徒の力で変わるスマホ校則
こんにちは西武文理高校・スマホ校則改正プロジェクトPMの池田です。
8月末に公開した当校のノート記事「ルールメイキングサミットに参加します」でも触れたように、当校では1学期に「スマホ校則改正プロジェクト」という企画を進めてきました。
まだご覧になっていない方は https://bunri-s-hs.note.jp/n/nfdbd119d0507
そしてその記事にてお知らせしたように、今回から全6回にわけて、参加した生徒にプロジェクトマネージャーが自らインタビューしてきた記事を公開しようと思います。
ルールメイキングプロジェクトに参加した際の記事も次期に公開予定です。
お楽しみに!
スマホ校則改正プロジェクトとは
インタビューをご覧頂く前に、スマホ校則改正プロジェクトについて少し説明させて下さい。
スマホ校則改正プロジェクトとは、生徒が主体となり学校の校則を見直していこうという企画の1つで、本年度の1学期に総勢50人近くの生徒が取り組んでいたプロジェクトです。50人というのは学級委員並みの比率で、他校の同様の企画と比較しても圧倒的な参加者数でした。
この人数を武器に全体を、生徒視点でスマホの解禁に向けた行動をしていく生徒班、保護者視点でその是非や反対に対する解決策を考える保護者班、そして他校の事例や先生の意見を収集する情報収集班と分けて活動を行い、メンバーそれぞれが全力を出し切った結果、3ヶ月というとても短い期間でガイドラインを作成し、スマホの校内使用の使用許可のみならず、NPO法人カタリバの主催する「ルールメイキングサミット」にて
推薦作品6作品の中にも名を連ねる結果となりました。
上記サイト内にて、当グループが提出した動画が期間限定で公開されています。
ご協力頂いた方々にこの場を借りて御礼申し上げます。
インタビュー相手の蕪木実乃里さん
インタビュアー:高2の池田大空。スマホ校則改正プロジェクトのプロジェクトマネージャー。
インタビュイー:同じく高校2年生の蕪木実乃里さん。記事の公開順序をくじ引きで決めた際、1番最初と分かってとても喜んでいました(インタビュイー談)
何か新しいことを
池田:自己紹介となにか適当に一言お願いします。
蕪木:2年G4組の蕪木実乃里です。好きな食べ物はオムライスです。
池田:よろしくお願いします。今回のプロジェクトにおいてあなたの役割は何でしたか?
蕪木:情報収集班と先生へのアンケートです。
池田:具体的な仕事内容はなんでしたか?
蕪木:他校のスマホ事情がどうなってるか等のガイドライン策定に関して有益となる情報の収集と、先生方の意見を直接聞きに行くことでした。
池田: 蕪木さんは、スマホ校則改正プロジェクトに結構最初の方から参加していたと思うのですが、なぜこのプロジェクトに参加したのでしょうか?参加の動機やきっかけを教えてください。
蕪木: 正直に言うと、友達に誘われたからなんです。もともとそういった「学校を変えていこうー」みたいな活動をあまりしないタイプでしたが、何か新しいことを試してみたいという気持ちがあり、この機会を逃すのはもったいないと思ったので参加しました。
変化を目指して行動する
池田: それが聞けたのは嬉しいです。実際に校則を変えてみてどうでしたか?
蕪木: 正直、当初は変えることができるとは思っていませんでした。最初からスマホの使用禁止は覆らないだろうと思っていたし、そのような校則は皆が黙認していると考えていました。ですが、実際に変えられたことに驚きと嬉しさを感じました。
(注:校内では校則見直しに向けて現在、最終調整中です。)
池田: ほんと?笑笑
蕪木:うん(笑)嬉しかったのは本当です。そして、自分がこの変化に少しでも関与できたことが大きかったです。
池田: 実際にスマホ校則改善プロジェクトを通じて学んだことや得た経験はありますか?
蕪木: 今まで何にでも見て見ぬふりをしてきて、あるものをあるがままに受け入れて、それに対してなんの疑問も抱かずにそのまま縛られて生きてきたので、その縛ってきたものを今回変えることができたということは、「こうしたら変えられる」と変え方を学んだことなので、今後も自分が何か変化をもたらしたいと思うことがあっても、自分が段階的に動けば変えられるっていうことを学びました。
最後までやり抜く
池田:ありがとうございます。ではもう少し踏み込んだ質問をしたいと思います。このプロジェクトを進めていく上で心配な点は何でしたか?
蕪木:心配だった点は「変える変える」と言いながら、結果がなーなーになって終わることでした。変えよう変えようって大々的に宣言していたのもあって、元々使用禁止だった学校がスマホを解禁するって結構大きなことだと思うので、それを本当に解禁するってなったときに色々手続きがあると思うし、結局締まりのないまま終わるみたいなのは結構心配していました。
池田:取り組んでいて何か大変だった活動はあります?
蕪木:まあ正直私は友達が少ないっていうか中学の人たちと連絡をあまり取っていない節があったので、情報収集は難しかったから他の班員におまかせしてしまった部分はあったけれど、先生へのインタビューは先生の本心を自分たちで聞きに行ったと思うのですが、だからこそ自分が先生たちの本心をどこまで聞き出せるかっていうのはこっちの腕の見せ所だったので、そこは大変でした。
池田:すご。。。準備してた。。。?
蕪木:いや全然。普通に先生インタビューは難しかった。聞き方次第で返ってくる答えが違うし、逆にこっちから出てくる質問も違ってくるし。
池田:ありがとうございます。では最後になります。今度、中学校でも同じようなプロジェクトが始動するそうです。彼らに何かアドバイスはありますか?
蕪木:最初から諦めて取り組んでしまうと、変わるものも変わらないし、変えられるチャンスを逃してしまうかもしれないので、取り組むからには絶対に変えてやるという強い信念を持って取り組めば、絶対変えられると思います。
編集後記
今回、スマホ校則改正プロジェクトの中から、情報収集班として活動した蕪木実乃里さんの貴重なお話を聞くことができました。同じクラスの人ということでお互い過度にリラックスしていたようには書いていて頻繁に感じましたが、彼女の言葉から新しいことに挑戦し、信念を持って行動することが、本当に変化をもたらす力を秘めていることが伝わってきました。これからも変革を成し遂げたい人たちへのエールとなるのかと思いました。
次回も、ルールメイキングプロジェクトの続報をお楽しみに!
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インタビュアー:池田大空
文字起こし:深町祐介
編集:池田大空