Cクラス生徒による中三生に向けた授業体験プロジェクト【1】
こんにちは!西武学園文理高等学校クリエイティブクラスです!
今回は前回の記事に引き続き、7月に行われたCクラスの生徒による体験授業プロジェクトについて紹介をします。
今回から何回かにわたって連載をします。連載を担当してくれるのはCクラスの冨田遥生くんです。
授業体験プロジェクト開催までの道のり
こんにちは!西武学園文理高等学校クリエイティブクラスの冨田遥生です。私たちが行った授業体験プロジェクトについて何回かにわたってお伝えしていきます!
※これは、私冨田遥生の主観をもとにして書いたものであり、あくまで個人の見解であることをご理解いただいた上でご覧ください。
このプロジェクトは、代表のCクラス1年室井悠来をはじめとするメンバーで組織された。代表”室井”の一言から始まった、生徒主催の授業体験、および説明会は、本校にとっても、Creativeクラスの生徒にとっても初めての試みであった。
それはそう簡単にはいかず、様々な壁が立ちはだかっていた。
しかし、生徒間の相互協力により無事成功に辿り着いた。これは、その経緯について振り返った文章である。
授業体験プロジェクト始動
はじめは生徒が運営するということで教員側からも不安があったと聞いている。
しかし、何度も会議を重ね、ある程度の見通しが立ってきた。
このプロジェクトのそれぞれの役職は、授業担当者、授業補佐担当、当日の運営担当、広報担当など、プロジェクトの協力生徒に役割が振り分けられた。
私冨田遥生は、授業担当者として本番に前で授業をすることになった。
授業テーマは何が良いのか?
今回私たちは、本校の説明会に来た子どもたちに、私たちが所属しているCreativeクラスの授業を実際に受けていただき、Creativeクラス(以下Cクラスとする)の授業方針である、“生徒主体型教育”について知ってもらうことを目標にした。
Cクラスは本年度から動き出したもので、来年受験を控えている生徒からは、そもそもどのような活動をしているのかすら、全く分からないという意見が出ると予想して活動を始めた。
つまり、Cクラスの授業に関して、雰囲気だけでも味わってもらう必要がある。
Cクラスって何なのかまずは自分たち自身に問いかけてみる
私たち授業担当者としては、Cクラスの授業は今までの教育体制にとらわれない新たな学習の仕方で、この形はとても画期的だと感じている。
なにより、周りと協力して物事を成し遂げたり、直面した課題に向かって人間ならではのコミュニケーション、つまり、“自分の言葉“を用いて自らの意見を主張し、各自の意見を共有して解決策を仲間とともに模索していく、こういった前例にない斬新的な教育は、様々なスキルを身につけることに繋がり、将来周りよりもスタートラインを少しでも縮めることに直結する。
社会人になってコミュニケーションスキルを持っている人の方が、相互の関係性向上や外部とのやり取りで良い結果を残せることが多いと、私はよく聞く。
これらに必要な力は、ペーパーテストでは測れない、その人自身が今までの人生生活で培ってきた、思考力や、判断力、空間認識能力などがある。これらを、業界では”非“認知能力と呼んでいるらしい。
Cクラスは、この”非“認知能力に重きを置いていて、特に探究活動に力を入れている。これに関連するテーマを定める、すなわち、コミュニケーションも取れて、思考力、つまり柔軟な発想で解決できるようなテーマにすれば良いと考えた。
閑話休題
私のテーマに関して
私のテーマは、世の中のあらゆるトイレ問題を解決する“トイレ革命”というものだ。
私は、このCクラスのように、今までになく、かつ斬新的なテーマにしたいと感じていた。トイレは利用する人みんなにとって“平等に快適”でなくてはならない。
一口に快適と言っても、様々な種類があると思った。トイレの個室の中がとても涼しく適温で、個室内のデザインも綺麗で、ウォシュレットもあってペーパーがダブルで...など沢山あるが、果たしてこれが利用者に”平等に快適“だと言えるだろうか。例えば駅のトイレで考えてみる。
個室が快適なら確かにそれは”利用者にとって快適だ”といえる。
しかし、そこまで快適なら不必要に長く利用する人も必然的に増えてくるだろう。そこで、個室の外に目を向けてみる。利用者の中には腹痛で大変な人や、電車の関係で急いでいる人もいるだろう。
私もこの経験を何度もしているので、実際その立場になるとどれだけ辛いかは理解している。そんな中長蛇の列ができ、待っている人がいたら、それはみんなにとって“平等に快適”であるとはいえないだろう。そうなれば、どうすれば効率よく全員が快適に利用できるか考えていく必要がある。
体験授業では、このように、課題点を各自で見つけて、それをどのように解決したら良いのか意見を出し合ってもらうことにした。
快適性についてなら、駅のトイレにはなるべく利用後の人はすぐに退出してもらう必要がある。それならば、例えば個室トイレ全体を赤色にしたらどうだろう。赤色には人間に多少の緊張を持たせる効果があり、心理的にゆっくりと長居しようとする人を減らすことができる。
ただし、個室全体が赤いのは流石にやりすぎである。それなら、オレンジ等の暖色系でかつ、明るい色にすれば効果は期待できると思う。さらにオレンジ色には、心理的に明るく活発な気持ちを作り出す効果がある。駅関連で言えば、自殺防止に少しでも繋がるかもしれない。
しかし、自殺防止には寒色系の色の方が効果が期待できると言われている。例えば実際に、駅のホームにある青色のライトは、人間を心理的に落ち着かせる効果があり、自殺防止に期待ができると言われている。
だが、実際本当に効果があると言えるのだろうか。ノーステキサス大学の研究結果で証明されていることは私も理解しているが、実体験として私があの青いライトの下に行ってみた時、なんだか悲しい気持ちを増幅させられたような気がした。
もしかしたら明るい色の方が実は効果がある、なんてことはないだろうか。しかし、逆に真っ赤だと衝動的な動きを高めてしまうと分かったので、オレンジ色が良いのではないかと感じた。
体験授業も探究型!
例が長くなってしまったが、このように、さまざまな視点から考えて自分の意見を出すといった活動を体験してもらおうと考えた。
しかし、意見を出して発表するだけじゃつまらないので、参加生徒の考えたトイレをAIに画像生成をして作ってもらうことにした。
私の授業補佐担当であるCクラス1年”木本栄翔”がAIを扱うことを得意としているので、AIに関する解説をお願いすることにした。
こうすることで、思考力や、普段身近に起きているちょっとしたことに目を向け、様々な視点から考える力、さらにはAIの使い方を少しでも身につけて帰ってもらえるようにと考えた。
(次回に続く)