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デジタル・シティズンシップで考える

こんにちは。西武学園文理高校1年の探究係です。

今回の記事では、令和5年4月に行われた「デジタル・シティズンシップについての授業」をご紹介します。

デジタル・シティズンシップについて

西武学園文理高等学校では生徒全員がChromebookを自由に使うことができるため、定期的に「デジタル・シティズンシップの授業」に取り組み、生徒が主体的にICTやテクノロジーと上手く付き合えるようになることを目指しています。

今回の授業では、「十代の声:つながり続ける重圧」(注)という、メディアの特性や使用し続けることによる私達への影響などを示す動画を観ました。その後、ワークシートを用いて、クラスメイトと話し合いながらメディアとどう関わっていくか考えました。活発に意見が出されており、動画を観て自分たちの問題だと考える生徒が多いようでした。
(注:今回の授業ではCommon Sense EducationのDigital Media and Your Brainを翻訳したものを授業で取り組みました)

授業で考えたこと

以下にデジタル・シティズンシップ授業で「自分たちが考えたこと」について、探究係がインタビューして集めてきたものを紹介します。

ビデオを観て、私も長時間スマホを使ってしまうことがあるがどうして長時間使用してしまうのか、考えるきっかけになった。

メディアが私達に与える影響について理解した。確かにインターネットを使うことで、わずかながら知識を得ることができると思う。だが、得られる知識の割に長時間使用してしまい、効率の悪さを感じた。さらに、得られる知識が正確なものだとは限らないため、やはり「インターネットを使うことで色んなことを知ることができる」という理由をあてにせず、自分で時間を決めて使用するなどしっかり決めることが大切だと思った。

私は普段からスマホを長時間使ってしまい、勉強をする時間が減ってしまっていることは自覚していましたが、依存性についてあまり深く考えることはなく、ダラダラとスマホを使っていることが多かったです。しかし、ビデオからメディアの「依存的なデザイン」について知ってから、「スマホやパソコンなどインターネットを使わない」「理由時間を管理するアプリを使う」「家族にインターネットを預かってもらう」など自分の行動を自分で律せるようなルールを決め、それを守れるように努力したいと思います。

勉強の休憩時間などの少しの時間でスマホを使ってしまうことが多いが、アプリには長時間継続して私達に利用させるための仕組みがあるとは知らなかった。私が思うより、依存性が高いことと沢山の子がスマホ依存などに悩んでいるということを知ることができた

世界でメディアを使うことで特に若者がやるべきことを後回しにして、スマホなどに依存してしまうということが改めて理解できた。メディアは活用方法さえ間違えなければ、普通に暮らしていたら知り合うことのないであろう遠く離れた国の人とも知り合えるし、いつでもどこでも繋がれるという意味では私達に有益であると思う。そのため、メディアを使用する一人ひとりがルールを決め、メディアに支配されないようにするべきだと思った。

スマホの使用状況について家族に注意されることがありながら、今まであまり深く考えることがなかったが、クラスの意見を聞いて自分より危機感を覚えている人が多く驚いた。この授業からスマホを使うことによる生活習慣の乱れなどが気になるようになったので、スクリーンタイムに制限をかけるなど、節度を守ってメディアを利用していきたい。

世界には沢山のスマホ依存症の子たちがいることを知った。スマホだけにとらわれるのではなく、別の趣味や勉強などに力を入れられるようにしたら良いと思った

今回の授業では、メディアの依存性の高さを再確認することができました。生徒自身もスマホを手放せないと自覚している生徒が多かったようです。

メディアの仕組みや影響を理解し、それについての解決策を生徒自身が考える良いきっかけとなりました。

教員による補足

今回の授業では子どもたちが夢中になりやすいソーシャルメディアの特質について考え、自らの行動を今後、どのようにしていけばよりよくテクノロジーと付き合うことができるかを考えてもらいました。

ソーシャルメディアやアプリケーションには「依存的なデザイン」「フィードバックループなデザイン」「人間的なデザイン」があることを知識として学んでもらい、その上で自分たちが日常的に利用するメディアやサービスを振り返ってもらっています。

授業ではネガティブな面を強調して生徒からテクノロジーを遠ざけることを目的としていません。危険な面と優れた面をしっかりと生徒達自身が議論し、自分たちで実現可能な行動の方針を自分たち自身に決めてもらうようにしています。

西武学園文理高校では、これからの時代を生きていく生徒達の主体的で倫理的な判断する力の育成に力を入れています。

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